週刊ビッグコミックスピリッツ41・42号に『チ。―地球の運動について―』の最新話39話が掲載されました。
前回38話のネタバレでは、シュミット一行は潜入していた教会の保管庫から、目的の本を奪還することに成功しました。
しかし、本を組織長に届けに行く途中、中継地の廃村で教会の男達に見つかってしまい、本を隠していったん逃げることに。
本は無事回収することができるのでしょうか。
そして、再登場したアントニ司教は何を行っていたのでしょうか。
次の展開が気になるところですよね!
それでは「チ。―地球の運動について―」【39話】最新話のネタバレや感想について見ていきましょう!
▼前話38話の内容まとめはこちら
チ。―地球の運動について―【39話】最新話ネタバレ・あらすじ
チ。の39話でわたしのモヤモヤが代弁されてた🤔
新ガチャもだんだんガチャチケ限定ばかりになっていって、ユーザー間の大きすぎる格差を生むからほんとにサ終近づいてんだなって思う。
でもこのやり方だと課金する気にならんのよ。
争いや格差を生むためじゃなく、楽しむためにお金使わせてほしい。 pic.twitter.com/6PatexhBcL— リリィ・シュシュ (@lily_nouen) September 16, 2021
移動民族の少女
「お父さんの・・・持って帰ってこられたのはそれだけで・・・」
そう言った女性から血まみれの布に包まれた硬貨を受け取る少女。
父親は何かの原因で亡くなり、その形見を娘に渡しているようだ。
その時、遠くにそびえ立つ山の間から少女の背後に朝日が差し込む。
少女は朝日の方を振り返って見たが、すぐに顔を背けた。
・・・
それから年月が経ち、少女は大人に成長していた。
名前はドゥラガと言い、テントの中で必死に何か書き物をしている。
そこに「地図は書けたかい?」と言って村長が入って来た。
ドゥラガは「だいたい合ってると思う」と言い、自分で書いた地図を村長に渡した。
どうやらドゥラガはいつも村長に頼まれて地図を書いているようだ。
地図の出来の良さに村長は驚きつつも満足していた。
「ではお話しさせてください。」
地図を渡したドゥラガは村長に向かってそう提案した。
地図を書いたら話しをする約束だったようで、しぶしぶ引き受ける村長。
着いて来いと言ってドゥラガを連れて村長はテントを出た。
村長への提案
外にはいくつかテントが立ち並んでいて、村人が川で布を洗ったり、縫製をしたりと仕事に勤しんでいる。
村長のテントに着いたドゥラガは、村長に向かって話し始めた。
「我々にはもっと効率的に、稼ぐ方法がある筈です!」
そう言ってドゥラガは村長に提案をする。
ドゥラガの提案は、村人で利益を平等に分け合うのは止めて、自由競争にすることでさらなる利益を生み出させるということだった。
集団で利益を分け合うと怠ける人が出てくる。それを阻止するためにもっと功労者に報酬を与えるべきであり、競争が加速すれば集団全体としてよりよい結果がでる、と主張する。
しかし村長はドゥラガに感謝をしつつもその提案に賛成はしない。
「一度自分の成果を振り返ってみろ。」
そう言って村長はドゥラガの功績を振り返った。
ドゥラガは覚えが早く、一度行っただけの廃村の地図が書ける。
その地図を頼りに廃村から古布を回収して、古布を新しい商品に生まれ変わらせて利益を出していた。
さらに、古布の加工工程を分業化させることによって、効率と品質を向上させることに成功していた。
「村は十分に豊かになった。皆本当に感謝をしている。」
そう言って村長はドゥラガに感謝の気持ちを伝えた。
しかしドゥラガはまだまだ非効率でもっと効率的な方法があるので追求したいと主張。
しかし村長はその意見にも賛成せず、貪欲になるのはダメだと言う。
利益は神からの贈り物なんだから誰か一人が独占するなんてありえない。平等に分け与えるのが当然。もっと隣人を愛せ。と。
そう説き伏せる村長だが、ドゥラガは納得できない様子で「・・・何故ですか?」と聞き返す。
「それが神の教えだからだ。」
村長の答えにドゥラガは落胆し、このままじゃ足りないとボソッとつぶやく。
この言葉を聞いた村長は、金が足りないのであればと思い、
「お前は功労者だ。金額にもよるが我が村の共同貯蓄はいつでも貸すぞ。」
と言い、硬貨がたっぷり入った袋を開けて見せた。
「借金は結構です」と断りを入れ、ドゥラガは自分のテントに帰って行った。
戻ったテントの奥にはもう1幕仕切られていて、真ん中の開閉部分は南京錠で閉じられていた。
その南京錠を開け幕を開くと、硬貨がジャラジャラとぎっしり埋め尽くされていて、硬貨の山になっていた。
ドゥラガは硬貨の山にドサッと倒れ込んだ。
「足りない。こんな程度じゃ死ぬ不安は拭えない。」
硬貨の上に倒れ込みながら、鬼気迫る表情でドゥラガは言った。
その時テントの外から声が聞こえた。
「ドゥラガちゃんいる?叔父さんにパン持って行ってくれる?」
親戚なのか誰か分からないが、村の人にお使いを頼まれた。
はーい、と言いテントを出て、叔父さんのテントに向かった。
叔父との会話
「叔父さん、ご飯持ってきたよ。」
そう言って叔父のテントに入ると、病気で寝込んでいる叔父が体を上げ迎え入れた。
しかし叔父は酒を飲んでいたのか、こっそり酒を隠し、布団の中にも数本酒の瓶を隠していた。
これにはドゥラガも呆れた様子。
しかし叔父は、「病に侵された身であり、もうすぐ旅立つのだから大目に見てくれ」と言う。
それを聞いたドゥラガは、数年前からそう言って全然死なないと思い、
「昔はもっと正直だったのに、どうしてこんな変わったんだか・・・」と、やれやれといった表情。
叔父は本当に病人なのかは分からないが、ある程度は仮病を使っているようだ。
そんな叔父に対し、ドゥラガは意見を聞きたいと言って質問をする。
「個人の自由競争で集団全体の利益を増やせるんじゃないかと思ったんだけど、どう?」
村長に主張した提案を叔父にもぶつける。
この質問に対し叔父は少し考える様子を見せて答える。
「可能性はありうる。だが、私は反対だ。」
反対の理由は神の教えに反するからではなく、共同体が壊れてしまうからだ言う。
競争を刺激するには人数は少なすぎる。そして数が増えれば競争が激化するが、その分格差が酷くなり争いを生む、と主張。
「この発想には弱者を救済する仕組みがない。倫理を失った自由は混沌だ。集団を際は常にそれを気にかけねばならん。」
それを聞いたドゥラガは少し考え納得したのか、
「ハァ~、これもダメか―。」と言って頭を抱えた。
落ち込むなと叔父は励ますが、
「時々、心配になるよ。このままここで終わる運命じゃないかって。」
と言い、ドゥラガの落胆は続きます。
しかし叔父は続けます。
「お前には信念がある。いつか信念がお前を導く。今はまだ”時”ではないのだ。」と。
その言葉に励まされたドゥラガは元気を取り戻し立ち上がり、叔父にお礼を言いテントを出た。
外に出ると日が明け、山の間から朝日が差し込んで来るのが見える。
その光景に少女時代の記憶が重なり、ドゥラガはまた朝日から目を背けるのだった。
そのまま目を閉じたドゥラガは、少女時代の記憶が思い出された。
・・・
少女のドゥラガは川の前で1人で座り込み泣いていた。
「いつもここで泣いているのか。」
背後からやって来たのは少し若い頃の叔父。
ドゥラガに声をかけたのだった。
第40話に続く
チ。―地球の運動について―【39話】感想・今後の予想
今日の1冊。
チ。―地球の運動について―(3) pic.twitter.com/unZZSq6qaS— じょにいさん19歳 (@johnny3ufo) September 11, 2021
今週もまたまた新しい展開ですね!
異端開放戦線のシュミット一行や隠した本の行方、アントニ司教の企みなど謎を残したまま、別の角度から物語は進行していきます。
今回から登場したドゥラガという女性は、幼少の頃に父親の死が影響してか朝日を嫌って目を背けるようになっています。
心の傷があり、このような思想になった経緯も含めてこの辺りのことが描かれそうですし、今後のストーリーに関わるかなり重要な人物になりそうです。
前衛的な考え方なので、異端開放戦線に加わりそうな感じがしますがどうでしょうか。
また、前回の最後でアントニ司教に捕まっていた初老の男が叔父として出てきたので、今後ドゥラガはアントニに捕まるという展開もありそうです。
一度捕まると拷問されてしまう漫画なので心配ですが、この第三部ではC教に反抗する展開になっているので、拷問パターンでは無いかと思います。
まだ序盤で話を振っているところなので今後が全く読めませんね。
次回を楽しみにして待ちましょう!
チ。―地球の運動について―【39話】まとめ
知り合いから「好きなマンガやと思う」と言われたマンガ
『チ。–地球の運動について 』2巻まで読んだ結果…
めっちゃ面白いー!好き!
学問って、時には命を懸けて『疑問』の一部でも解き明かしたいという人達が積み上げてきたもので、また時には、その積み上げたものを崩して進んできたものなんだ。 pic.twitter.com/ddJzfTVBaY— またわ (@rohiket) September 9, 2021
以上、『チ。―地球の運動について―』最新話39話のネタバレ&感想をお届けしました。
次回の『チ。―地球の運動について―』40話はビッグコミックスピリッツ43号にて掲載予定です。
次回のネタバレ&感想の記事もお楽しみに!
第40話へ
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