週刊ビッグコミックスピリッツ39号に『チ。―地球の運動について―』の38話が掲載されました。
前回37話のネタバレでは、異端者として捕縛されたシュミットという男は「異端開放戦線」と呼ばれる反C教組織のグループの一員でした。
そして潜入していた2人の仲間と共に爆薬を使い、尋問官や警備兵を一掃したシュミット一行。
「ある物」を探しに、爆薬で開けた穴から保管庫へ向かうことになります。
シュミット達が探しに来た「ある物」とはいったい何なのでしょうか!?
次の展開が気になるところですよね!
それでは「チ。―地球の運動について―」【38話】のネタバレや感想について見ていきましょう!
▼前話37話の内容まとめはこちら
チ。―地球の運動について―【38話】ネタバレ・あらすじ
スピリッツ39号で『チ。 -地球の運動について-』を読みました。
今までの主人公(信仰はあるが抗えないチに魅入られている)とシュミット(信仰の在り方、チとの向き合い方が違い覚悟が決まっている感じ)はちっと毛色が違う感じが面白いと思いました。#チ。#地球の運動について pic.twitter.com/6OpDXdE5zd
— ゴユビナマケモノ (@2083Dydy) September 4, 2021
解放された異端者との問答
爆薬を使って地面に穴をあけ、下の階にある保管庫を漁るシュミット、フライ、レヴァンドロフスキの3人。
「恐らくコレかと。」
「では、回収だ。」
そう言って目当ての”ある物”を回収して保管庫から抜け出し、教会から立ち去るシュミット一行。
外に出ると夜の暗がりの中、松明を持った3人の男たちが立っていた。
「彼らは?」とシュミットはフライ達に問う。
「隊長が審問官と話している間に開放した異端達っす。」
「解放戦線に志願してます。」
その説明を聞いたシュミット隊長は「ふむ。」とトレードマークの髭を触りながら答えた。
「通常は解放をした後は勧誘をするが、今、私の隊は募集をしていないんだ。別の機会をー」
シュミットは解放戦線への入隊を断るが、異端達3人はそれを分かった上で志願していると説明。
シュミット率いる隊は自由の為に身を呈して戦い、数々の異端達を開放してきていた。
そのため、今回解放された3人は募集をしていないことは知っていながらも、シュミットの隊だからこそ加わりたいと食い下がっている。
それを聞いたシュミットは相変わらず髭を触りながら、
「そう言うなら、入隊試験をさせて頂こう。」と答える。
そして、入隊を志願する異端者に聖書を差し出し、
「その”本”は君らの心の支え。生活の背骨。世界の根拠。それを持って一言、「信じない」と言いたまえ。」
と伝えた。
それを聞いた入隊志願の異端者達は、突拍子も無いことを言われ戸惑っている様子。
異端者達はC教正統派に異論があるだけで、C教自体や聖書に文句があるわけではないのだ。
シュミットは続ける。
「動揺する気持ちはわかる。だが我々も軽い気持ちで言ってるのではない。この先はすべてを切り替える覚悟が必要なのだ。約束しよう。私と来るなら真の秩序と神を与える。しかし、そこに”人の作った“秩序と神は持っていけない。二者択一だよ。アレもコレもは贅沢だ。」と。
それを聞いた異端者の1人は戸惑いながら、
「聖書を…信じないって…たちの悪い冗談はやめてください。」と苦笑いを浮かべながら懇願。
しかしシュミットは強気で主張を崩さない。
そして異端者は「こんな破壊が、必要ですか?」とシュミットに問う。
シュミットは「寧ろ破壊だけが必要とすら言える。」と言い切る。
「人が作った不純な枠組みは徹底的に破壊し、神の秩序である大自然の中で慎ましく生きる。それが”生き物”である人間に相応しいというものだ。」
「半端な知性からは勘違いが生まれ、勘違いからは悲劇が生まれる。”自然な悲劇は”は受け入れるが、人が起こす”不自然な悲劇”はあってなならない。」と。
本心なのか入隊を断る口実なのか分からないが、それはまさしく、審問官に対して言っていた「自然主義者」の考えである。
そうしてシュミットは、聖書を信じないことを「宣言しろ」とさらに促す。
異端者の1人は黙り込みながら少し考えるが、「でっ、できない!できるわけない!」と、聖書を胸の中に抱え込んだ。
それを聞いたシュミットは「よろしい!君の想いを尊重する!」と、異端者を称えた。
「が、いずれ殺し合うかもしれん。それはお互い覚悟しよう。さらば!」
そう言い残して、シュミット達は馬車に乗り、その場を立ち去った。
中継地の廃村へ
レヴァンドロフスキが馬車を運転し、シュミットとフライが中で話している。
「隊長。やはり回収したコレで間違いなさそうです。」
そう言ってフライはシュミットに本を手渡す。
教会の保管庫から回収をした”ある物”とは本だったようだ。
内容は軽く見ただけだが「大地が動く」と確かに書いてあったとのこと。
フライからのその報告に対し、シュミットは「”オクジー”や”バデーニ”という名は?」と聞き返したが、今のところそのような名前は出て来ていなかったと答えるフライ。
それを聞いて「そうか」と少しがっかりした様子のシュミット。
この本をこれから組織長(ボス)のところに持って行くのが目的で、任務の全貌や組織長のいる場所は着くまで言えないようだ。
そうしているうちに3人の乗った馬車は目的の廃村(中継地)に到着した。
村は荒廃していて建物や塀などは崩れている。
人気は無く、ずいぶん前に廃れた村のようだ。
疫病のせいでこんな死んだ村ばかりになっているらしい。
この村に物資が用意してあるとのことなので、3人はここで補給をしてひと休みをするために立ち寄ったとのこと。
馬車から降り、廃村に入った3人は比較的奇麗に残っている家に入った。
シュミットはそこでフライに本の確認をするように指示をし、レヴァンドロフスキと共に物資を取りに行くことに。
地図を見ながら物資が置いてある場所を探すシュミットとレヴァンドロフスキの2人。
地図を見ながら目的地に向かう中、シュミットは「誰かいるぞ」と言い立ち止まった。
・・・家で本を確認するように言われたフライは、椅子に座りロウソクに火を付け本を読んでいる。
「しかしなんだ…この奇妙な内容は…。一体この本で何をしようとしている?組織長の目的はなんだ…?」
フライは本の内容を確認しながらも、内容に不思議がっている。
その時、座っているフライの背後に男が立っていた。
「誰だ貴様、ここで何をしている。」
そう言って男はフライに剣を突きつけた。
「お前、廃墟荒らしだな。ついて来い。司教様に引き渡す。」
動揺した様子もなく落ち着いたフライは「あぁ、わかった、落ち着いてください。」と言い、立ち上がる隙に本を机の引き出しにそっと隠した。
本の内容は見られておらず、隠したことも気付かれず怪しまれていないようだ。
背後から剣を付きつけられながら連行されるフライ。
名前などを尋問されているところで、男の背後からシュミットが口を押え、首にナイフを突き刺した。
口を押えられているため叫べない男はそのまま倒れ込んだ。
「すみません、隊長。」と礼を言うフライ。
「本は?」と聞くシュミットに「あの家の引き出しに隠しました。」と答えるフライ。
「では回収して帰ろう。どうやら教会の者達が来ている。」
シュミットはそう言い、本を回収しに家に戻ろうとしたところ、教会の男達に見つかってしまう。
「本は家に隠してます!あの人数と戦うよりここは一旦退いて後で回収するのが賢明かと!」
そうフライは言うとシュミットも納得し、走って逃げだした。
3人は本を置いて逃げることを選んだ。
アントニ司教の登場
・・・息を切らした教会の男達が報告をしている。
「侵入者を取り逃がしました!アントニ司教!」
そこにいたのは25年前にヨレンタを拷問し、ノヴァクにヨレンタを処刑にしたと騙したアントニだった。
25年の歳月を感じさせ髪の毛は白くなっている。
そしてもう1人、髭を生やし片目が怪我で塞がれている初老くらいの男が立っている。
「もうそれはどっちでもいい。ほっとけ。」
部下たちの報告にはどうでもいいようで、「こっちでいい話が纏まりそうだ。」と言う。
何だか焦っている様子の初老の男。
アントニは何を行っているのだろうか・・・
チ。―地球の運動について―【38話】感想・今後の予想
今日の1冊。
チ。―地球の運動について―(3) pic.twitter.com/unZZSq6qaS— じょにいさん19歳 (@johnny3ufo) September 11, 2021
遂に既存キャラクターが再登場しましたね!
助任司教という役職だったアントニが25年の歳月が経ち、司教に登り詰めていました。
一体何を企んでいるのかも、最後に登場した初老の男が何者なのかも全く分からない謎が多い状況ですね。
この初老の男がノヴァクではないか、という投稿がSNSであったのですが、「アントニの登場」と欄外に書かれていたため、わざわざ1人だけ書くのはおかしいのでノヴァクではないでしょう。
あと「オクジー」と「バデーニ」の名前も出てきました。
なぜシュミットはこの名前を知っていたのか、というのは組織長が教えたのが有力ですね。
2人のことを知っているということは、やはり組織長はヨレンタなのでしょうか。
ヨレンタでは無いにしろ、関わりのある人物ではないでしょうか。
そして、”ある物”が遂に分かりましたね!
地動説について書かれた本だったようです。
どのタイミングで書かれた本かは分からないのですが、この本が引き出しに残されたままになったので、誰が手にするのかという所も重要になってきそうです。
新章が始まって話を広げている段階なので、色々謎が多いのでとても気になりますね!
次回を楽しみにして待ちましょう!
チ。―地球の運動について―【38話】まとめ
知り合いから「好きなマンガやと思う」と言われたマンガ
『チ。–地球の運動について 』2巻まで読んだ結果…
めっちゃ面白いー!好き!
学問って、時には命を懸けて『疑問』の一部でも解き明かしたいという人達が積み上げてきたもので、また時には、その積み上げたものを崩して進んできたものなんだ。 pic.twitter.com/ddJzfTVBaY— またわ (@rohiket) September 9, 2021
以上、『チ。―地球の運動について―』38話のネタバレ&感想をお届けしました。
次回の『チ。―地球の運動について―』39話はビッグコミックスピリッツ41・42号にて掲載予定です。
次回のネタバレ&感想の記事もお楽しみに!
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